3月25日
プノンペン6日目
今日は昨日出会ったメッティとの約束がある。
いったいどんな展開になるのか!?
またホイアンでの爆走兄弟の一件のように死を見るのか!?
本当に行って大丈夫なのか!?
ちなみにメッティはちょっと裏で危ない事をしてそうな、そんな怖い気配がしていた。
恐る恐る[Cafe de paris]へと向かった。
カランカラン
メ 「おっ、来たな。よし行くぞ。」
そう言うとメッティは従業員に車をレストランの入口まで持ってこさせる。
メ 「乗れ。」
僕 「はい!」
向かった先はプノンペン郊外。
しばらく走り、サビれた建物が立ち並ぶ一角で停車した。
メ 「この家をどう思う?」
僕は昨日、メッティに職業は何だと聞かれ、建築関係と答えていた。
まさか!?
ここで強制労働かぁーーー!?
僕の仕事は設計なんだーーーーー!!!(そういう事ちゃうか)
僕は適当に答え、更にメッティはここの値段や土地代の事、詳しく僕に説明してくれた。
まさか!?
強制購入って事かぁーーー!?
メ 「車に乗れ。」
僕 「はぃ。」
しばらく走り、またメッティのレストランへ帰ってきた。
メ 「とりあえず飲め。」
そういうとメッティは店からアンコールビアや日本のアサヒビールまで、たくさんお酒を出してきた。
まさか!?
ヘロヘロに酔っぱらった僕に判を押させる気じゃ!?
なにくそーー!!!
メ 「どうだアサヒビールは。おいしいか。懐かしいか。俺もアサヒが好きなんだ。これ食え。」
またお店から豪華な食事が。
まさか!?
睡眠薬入り!?
ちくしょー!!出された物は完食するのが俺のモットーだと言うことまで知ってたかーーー!?
メ 「どうだ。酔ってきたか?」
僕 「はい。」
メ 「よし、それじゃあそろそろ行くぞ」
ついに来た。ここで全てを終わらせる気だ。
負けてたまるか!!
着いた先は郊外のだだっ広く、騒がしいレストランだった。
そこはステージがあり、歌のショーが行われていた。
メッティは女性を横に付けていた。
様になるなぁ。
僕と小幡の間にもお店のステージ歌手の女性が一人座ってきた。
一緒にお酒を飲んだ。
とても楽しかった。
まさか!?
女の誘惑で判を押させる気じゃ!?
ヤバいーー!!
その後しばらくして再びメッティのレストランに帰ってきた。
メ 「どうだった。楽しかったか。俺は疲れたから帰る。気を付けて帰るんだぞ!」
僕 「……はい!!!」
メッティは終始、とても優しく、すごく良いオッチャンだった。
疑いすぎたーーーーーーー!!!
ごめん、メッティ!!!
ホンマありがとうございました!!!
海外の旅は、疑う気持ちがとても重要だと思う。自分を守るために。
でもそれだけじゃーいけない。
人を信じる力も同時に大切なんだと、改めて実感した一日だった。
この見極めが非常に難しい。
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